2015/11/12

南ポーランドのオスツィペク・チーズ街道

本物のオスツィペク
ポーランドで有名なオスツィペクチーズのホンモノをどう見分ければいいのでしょうか?
オスツィペクとは自然が豊かなポーランド南部ポトハレ地方で、放牧されている羊の乳が原材料のチーズで、2008年からEUのPDO(原産地呼称保護)商品として登録されています。

ポーランドのスーパーやクラクフなどの街中では一見これに似た安いチーズが売られていますが、正真正銘のオスツィペクはその製造期間が羊の乳が豊富に出る5月から9月の間だけに限られており、それ以外のシーズンに作られたものはオスツィペクとして売ることはできません。
バツーフカの屋根は燻されています
現在、この本物のオスツィペクを生産することができるバツーフカ(夏の間に羊を放牧しながらチーズ作りをする羊飼いの家)はわずか52軒で、そのうちのいくつかを結んだオスツィペク・チーズの街道という観光ルートもできています。

このチーズの製造は昔ながらの方法ですべて手作業で行います。とくにオスツィペクならではというのは、チーズをソランカとよばれる高塩分の水につけ置きして、その後、スモークして仕上げるという点でしょうか。この過程を経ることによって、長期保存ができるオスツィペクが完成します。
ソランカという塩水に漬ける。
円錐形を二つつけたような形で上下が細くなっています。大きさは長さ17センチから23センチ、重さは600から800グラムです。


完成品です。
羊の乳は牛乳よりもタンパク質ためチーズの色は内側がクリーム色、外側に近い部分はきつね色、皮の部分は燻されてしっかりとした茶色で独特の模様をつけて仕上げてあります。
本物は牛乳から作ったものよりも硬く、味もしっかりとついています。また、値段も25から45ズウォティ程度で、牛乳製のものよりはずっと高くなっています。

オスツィペク・チーズ街道についての資料をダウンロードできます。(ポーランド語、ドイツ語、英語版)

http://www.tatry.pl/UserFiles/szlak_oscypkowy.pdf




2015/08/19

フランクフルト空港でフライトキャンセル

 羽田からビジネスクラスで幸先がいいと喜んでいたのですが、思わぬアクシデントが起きました。接続便のフライトキャンセル。

 フランクフルト空港で3時間半ほどLOTのワルシャワ行きを待つことになっていたのですが、あと20分というところでアナウンスが流れました。フライトキャンセルになったからB13からA13のカウンターへ行って、代替便の手続きをということらしい。大昔習ったドイツ語ですが、案外役に立つことともあると苦笑。ちょっと意外な展開となりました。
 ドイツ語のアナウンスがわかった人たちのほとんどが英語のアナウンスが始まる前に動きはじめました。こういう時はできるだけ早く行った方がいい。長い地下通路をおそらく4,5百メートルは小走りで進んだでしょうか。
 ワルシャワに21時30分着だったので、友人が迎えに来てくれることになっていました。もし、これで妙な接続便になったり、明日到着になったらどうしようか。頭の中では先日ワルシャワのホテルを予約しなくて正解だったとか、経由便になったら何時頃に着くのかとかいろいろと取り留めもないことを考えながらA13へ到着。すでに5,6人の行列ができていました。無意味に立って待たなくていいように係員が番号札を配り、行列をしなくてもいいからと続々とくるLOTの客に言っていました。
 番号札は日本でもよくある光景ですが、ドイツはこういうところがいい。札をもらう段階で何か優遇される上客カードがあるかどうか尋ねられました。フリークエントトラベラーカードがあったので、そこにチェックを入れてもらえました。
順番がやっと来たので羽田でもらった紙のボーディングパスを見せると、ルフトハンザのスタッフが予約の記録が見つからないと言い出しました。
 ボーディングパスがあるのに予約がない?そんな変な話がたまにおきます。ただ、何も今のこの瞬間に起きなくてもいいのにと心のなかは穏やかではありませんでした。ANAのアップグレードの件で、どこかで誰かが予約の記録を触ってしまったのではと嫌な予感が。係りの人は同僚を呼んできて、おかしいといいながらあれこれ試していましたが、ついに見つからず、新たに仕切りなおしで到着が30分遅いルフトハンザのワルシャワ行きに振り替えとなりました。
 新しいボーディングパスを手にして、さっきB13でバッグに無造作に放り込んだものを整頓しているとどうやら他都市経由になる人たちもいると判明。早く来たことがよかったのか、それともフリークエントトラベラーカードのおかげか…
本当に運が良かったとしみじみ思いました。
 

2015/07/21

ワルシャワ歴史地区の光と影

ワルシャワ歴史地区

ワルシャワ歴史地区が世界遺産に登録された条件のひとつが、もともとの旧市街と同じ時代の建築素材が用いられたからと聞いていたのだが、これまでその建築素材がどこから調達されたのかについて落ち着いて考えてみたことは残念ながら一度もなかった。

それが、先日、ひょんなことがきっかけで首都再建の合言葉のもとに敗戦まではドイツ領であったポーランド北部や西部の都市や町(ヴロツワフ、レグニツァ、シフィドニツァ、シチェチン、コウォブジェク、エルブロンク、マルボルク等々)では、歴史的にも価値が高く、しかも戦災も受けることなくまだ十分に使用に耐える建造物を多数解体してレンガ強制供出のノルマを達成していたということを知った。
  
たしかにバルト海沿岸の都市やポーランドの西部や南西部の都市には何となく景観が不自然な旧市街がよくある。石造りの古い建物が並んでいるかと思えば、突然、虫歯の穴のように社会主義的な集合住宅が広場に面した場所にあったり、エルブロンク(下の写真)やコウォブジェクの旧市街には古い建物はほとんどなく、昔風に今の建築素材でモダンにアレンジして建て替えた新しい集合住宅が続いているといったものだ。
  
旧市街の礎となった数多の歴史的建造物からの建築素材はワルシャワに新たな生命を与え、旅情あふれる歴史地区はショパンの時代、いやそれよりももっと昔の時代と変わらないままの美しさで旅人を迎えてくれる。一見しただけでは、再建されたものであるとは知っていてもなかなか実感が伴わない。それほど見事に戦前の姿が復元されているのである。


新しい建物が続くエルブロンクの街並み

中世に築かれたレンガの壁

2015/07/06

ワルシャワ・サスカ・ケンパ地区の美味なイタリアンレストラン




週末、ワルシャワのサスカ・ケンパ地区に遊びに行きました。
サスカ・ケンパは閑静な住宅街の表通りにおしゃれなカフェやレストランが並ぶちょっとスノッブな地区。王宮の周辺や新世界通り界隈と違って観光客はほとんどみかけなく、ポーランド人のカップルや家族連れが週末のぶらり歩きを楽しんでいます。
ツーリストとは違った目線でワルシャワの粋な週末の過ごし方を見てみたいなら一度は立ち寄ってみたいエリアです。

元気いっぱいのちびっ子を3人連れた友人夫婦と一緒に、公園で遊んだ後に、彼らのイチオシのお店Ristorante Porto Massiomoで遅いランチを食べました。
メニューにはもちろん見本の写真などないので、文字を頼りに注文するのですが、出てきたピザを見てビックリ!サイズは直径50センチです。さらにまろやかな4種類のチーズ味のニョッキとシーフードのパスタ。評判のお店らしくランチの時間から少しずれていたも関わらずテラス席は結構混んでいました。 予算は何を食べるかにもよりますが、ワインかビールを入れて一人40~50żłあれば十分。
この直径50センチピザは60zł(日本円で約1900円)で、4人で分けてちょうどじゃないかなと思いました。



Restauracja Porto Massimo 住所 Zwycięzców 32, Warszawa

         http://www.portomassimo.pl/
予約 tel.(22) 119 03 83 (12:00 - 22:00)

Pizza Porto Massimo
mozzarella, pomidorki cherry, mieszanka smażonych ryb - 60 zł
Gnocchi 4 Formaggi
gnocchi, taleggio, gorgonzola, scamorza, parmezan - 30 zł

2015/05/31

ANAの機内で客同士のトラブルに遭遇

先日、フランクフルトでANA便に乗りました。

私の前には1歳ぐらいの子供を連れた日本人女性が座っていました。
バシネットを取り付けられる前が壁の座席です。夜間の飛行だったので少しぐずっていましたが、あとは時々目が覚める程度で静かに寝ていました。

羽田着陸の前になって、飛行中にその子が起きると何度か抱っこしてあやしてくれた若いアテンダントさんが様子をうかがいにきました。私はいつも外国航空会社の飛行機を利用するのですが、こんな風に子供に接してくれる客室乗務員はまずいない、やっぱり日本の会社だなあと思っていたら、突然、通路を挟んで私の横にいた50代後半風の日本人が騒ぎだしました。

「おいッ、なんでガキ連ればっか面倒みんの!! ふざけんなよ、ビービー、ギャーギャー、こっちゃあそのクソガキのおかげで寝れねーしな、疲労困憊だ!ったく、ガキなんか乗せんなよッ、迷惑だろーがッ。だいたい親も厚かましいんだよ、ちょっとはあやせよ!おら、わかってんのか!こっちゃ、金払って乗ってんだぞ。ルフトハンザに乗るはずだったのに、勝手に振替でガキの後ろの席なんかにだれがやったんだ。最初っからガキの後ろだって言えよな、だったら乗らなかったから!」

対して 若いアテンダントさんはお客をなだめようととにかく平身低頭して謝っていました。
私は彼女がその男に対してそこまで下手に出る必要はないと思いました。周囲の人たちも何が起きているのかとみんな注目していました。そういうなかで、大声を上げている男性が不条理な事を言っているのはだれの目にも明らかでした。
客室乗務員がペコペコと謝れば謝るほど調子に乗ったその男性はますます態度と声が大きくなりました。

そこに、ずっと黙っていた赤ちゃんの母親が後ろを振り返り、
「すみません、貴女はぜんぜん悪くないんだから、謝らないでください。(男性に)あなた、いったい何を言っているんですか?! ここは子供連れ優先の座席です。そんなにいうならビジネスクラスでもファーストクラスにでもお乗りになればよかったでしょう?座席を移ることもできたでしょう。あなたとあなたのこどもはだれにも迷惑かけなかったんですか?あなたのような男性が多いから日本の少子化は解決しないんですよ。」

この思わぬ反撃に男性はたじろいだものの、すぐに泡も吹かんばかりの怒り様に。

「少子化、少子化ってうるせーっての。いやなら外国に住みやがれ!てめーがファーストクラスにのりゃーいいじゃん!だいたい、今どきの母親は謝らずに他人が悪いってか?ケッ、なぁんだその態度は!」と話は泥沼化し、一触即発の危機に。
ついに着陸に向けてベルト着用のサインが出ましたが問題は未解決のまま。
女性も怒りのあまり、しどろもどろになりながら英語とドイツ語で通路を挟んだところに座っていたドイツ人の夫に説明していました。私は客室乗務員があのように謝罪を続けることをとても不思議に思いました。こういうことをしていると自分を神だと勘違いする輩がのさばるだけだと思いました。

そこに若いアテンダントと交代するかのように責任者という女性がやってきました。
「わたくし責任者の○○と申します。このたびはご迷惑をおかけして大変申し訳ございませんでした」と最初はやんわり謝りながらも、相手にケチをつける隙を与えないように話の流れを誘導してあっという間に現場を丸くおさめたのでした。じつに見事でした。

彼女の対応の中に日本流接客の奥義を見た気がしました。